2022年1月29日(土)10時より、社会福祉法人幸会理事長の伊藤浩講師による「知的障害者の加齢による変化とその支援」のテーマで、さくら会第17回福祉講演会が開催されました。
コロナ禍のもと、貫井北町分館の学習室をメイン会場とし、ゆめ工房さくら、フラワー工房さくら、グループホームさくら及び希望者のライン参加による講演会として開催しました。メイン会場には12名、ライン会場には38名の参加をいただきました。
当日のテーマに沿った
「加齢による変化」
「加齢による変化への支援」
についての伊藤講師の豊富な経験と知識に基づいたお話は、医学的専門知識もわかりやすくお話しいただき、日々の支援で私たちが心がけねばならないことについての提言もスッと身に入るような気がする講演会でした。
参加された皆様からもたくさんの感想をいただきましたが、その一部をここに紹介させていただきます。(一部抜粋しています。)
Aさん:
「知的障害者の加齢による変化とその支援」が今回のテーマでしたが、私自身が高齢者となり、日常生活の中でいろいろな機能の低下を実感することがあり、伊藤先生のお話が素直に納得できました。
変化への基本的支援として「良い習慣の継続」「将来に向けた取り組み」など参考になる内容が多くあったので、今後の仕事になかで生かしていきたいと思います。
Bさん:
これから高齢化が進む中で、変化にきづき、受け止め、変化に合わせて支援していく事が大切であると感じました。また、長期的な視点から、利用者さんの変化を少しでも穏やかにしていけるよう支援していく事が大切であると思いました。加齢による変化は誰もが日々経験することです。プラス、マイナスいろいろあると思いますが、受け止めて支援していく事が大切だと思いました。
加齢による変化には「健康な老化」と「病的な老化」があります。病的な老化には「認知症」があります。いろいろな例を学びました。また、知的障害者の認知症は診断の困難さがあることも学びました。周りの方が早く気づいてあげる、気づきながら支援していく事が大切であることがわかりました。
Cさん:
支援者としては、加齢によって変化することはしかたないことと受け止めた上で、どう支援するか、又、症状だけを見るのではなくその裏側を見ていく、原因をさぐり出すという視点を持ち続けなければいけないと感じた。その上で、必要な支援を合理的配慮も含めて実行しなければならないと思う。しかし、その根本は、どれだけ注意深く観察し、関係性を保ち相手を理解しようと努力し、変化を見落とさずに接することができるかが基本であると考える。常に自分の支援を振り返る必要性をあらためて考えさせられた。
Dさん:
加齢による変化は健常者でも顕著に現れたことについては対応することが可能であるが、知的障害者の場合で自己表現ができない場合、結局周囲で変化を観察(確認)してあげる事が必要となる事が判りましたが、ある程度医学的な知識を持っていないと色々と共通する機能もあるので、非常に難しいと認識しました。
Eさん:
「知的障害」と「認知症」との判断の難しさについては、先生からのお話にあった通り、非常に難しいものであると感じました。判断が難しいからこそ、資料にもあった「福祉的な対応としての支援」というものの強い必要性を感じます。「良い習慣の継続」「将来に向けた取り組み」などの加齢とは関係ない部分でも、同じ考え方が必要だとは思いますが、その取り組みをいかに継続するかがとても重要だと思います。
伊藤講師、ありがとうございました。参加者の皆様、ご苦労様でした。 (合田)